このページは、「【妊婦さん必見!】妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由を徹底解説!」について、わかりやすく解説していきますので、参考にしてもらうためにお伝えしていきます。
最近では、妊娠中に葉酸が赤ちゃん(胎児)のためにも、重要な栄養素ということを知っている女性も増えてきています。
妊娠を考えている女性の多くが、妊娠前からすでに葉酸サプリメントを摂取しています。
しかし、「妊娠前の葉酸の適量はどれくらいなのか?」「妊娠前の葉酸の上限摂取量はあるのか?」「葉酸サプリメントはどうやって選べばいいのか?」ということまで詳しく知っている女性は、それほど多くないと思います。
「葉酸の摂り方」「葉酸の適量や上限量」「葉酸サプリメントを選ぶときのポイント」など、葉酸を摂取する上で役立つ情報を知っておくことが大切です。
では、「【妊婦さん必見!】妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由を徹底解説!」について詳しく解説していきます。
1.妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由
葉酸の必要な摂取量は、年齢や妊娠状況などで大きく変わってきます。
まずは、年齢や妊娠状況と葉酸の摂取量について、知っておくことが大切になります。
(1)1日あたりの葉酸の推奨摂取量は年齢や妊娠状況で変わってくる!
(2)1日あたりの葉酸の上限摂取量は1000μgまで大丈夫!
(3)葉酸には天然葉酸と合成葉酸の2種類がある!
(1)1日あたりの葉酸の推奨摂取量
18〜49歳女性における1日あたりの葉酸摂取の推奨量は、妊娠前から産後までの適切な葉酸摂取量は異なります。
成人女性は、基本的な食事から1日240μgの葉酸を摂取することが推奨されています。
「妊娠を計画している女性」と「妊娠初期から3か月頃の女性」は、神経管閉鎖障害(しんけいかんへいさしょうがい)のリスクを低減させるために、基本的な食事から240μgの葉酸と葉酸サプリメントから400μgで、合計640μgの葉酸が推奨されています。
「産後・授乳中の女性」は、妊娠中よりも量は減って、基本的な食事から240μgの葉酸と出産後の付加量が100μgで、合計340μgの葉酸の摂取が推奨されています。
■18〜49歳女性における1日あたりの葉酸摂取の推奨量
成人女性 | 1日240μg | 240μg(基本的な食事からの葉酸摂取推奨量) |
妊娠を計画している女性 | 1日640μg | 240μg+400μg(サプリメント) |
妊娠初期ー妊娠3か月頃の女性 | 1日640μg | 240μg+400μg(サプリメント) |
妊娠中期・後期の女性 | 1日480μg | 240μg+240μg(妊娠中の付加量) |
出産後・授乳中の女性 | 1日340μg | 240μg+100μg(出産後の付加量) |
「妊娠を計画している女性」と「妊娠の可能性がある女性」は、神経管閉鎖障害のリスクの低減させるために、付加的に1日400µgのプテロイルモノグルタミン酸(葉酸サプリメント)の摂取が推奨されています。
妊娠中も時期に応じて葉酸の推奨されている量がこんなにも違います。
妊娠する1ヶ月前から妊娠初期の3ヶ月頃までは、1日に640μgとたくさんの葉酸が必要なります。
でも、「本当に1日に640μgもの葉酸を摂取しても大丈夫なの?」や「葉酸の摂取には上限量はないの?」と疑問に思う女性もいると思います。
実は、葉酸の1日の摂取量には、上限量がきちんと決められています。
「どれくらいまでなら葉酸を摂取しても大丈夫なのか?」を解説していきます。
(2)1日あたりの葉酸の上限摂取量は1000μgまで大丈夫!
基本的に葉酸の摂取し過ぎによる疾患はないと考えられています。
しかし、葉酸の摂取が1日あたり1000μg(1mg)を超えると、ビタミンB12の欠乏の診断が難しくなことがわかっていて、葉酸の摂取し過ぎには十分に注意しなければなりません。
厚生労働省の食事摂取基準(2015年)の情報から、年齢によって若干の違いはあります。
しかし、厚生労働省の食事摂取基準(2015年)の情報は、「サプリメントや強化食品に含まれているプテロイルモノグルタミン酸の上限量」があります。
食品(食材)からの葉酸の量は含まれていません。
食品による体内での葉酸の利用効率は約25%と悪く、食品(食材)からの葉酸量が多少多くても尿などに排泄されるので、それほど問題にはならないとされています。
【18〜29歳】900μg
【30〜49歳】1000μg
サプリメントから葉酸を摂取している場合は、葉酸サプリメントの用量をよく確認して、1日あたり900〜1000μg以上にならないように注意しましょう。
(3)葉酸には天然葉酸と合成葉酸の2種類がある!
葉酸には、天然葉酸と合成葉酸の2種類があります。
食品(食材)から摂取する葉酸とサプリメントから摂取する葉酸は、種類が違います。
葉酸の種類が違うので、体内での利用効率も大きく違ってきます。
サプリメントや強化食品から摂取するプロテイルモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)の利用効率は約85%で、食品(食材)から摂取するプロテイルポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)の利用効率は約25%と、大きく葉酸の利用効率の違いにビックリされると思います。
【1】食品(食材)から摂取する
・プロテイルポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)
・体内での葉酸の利用効率は約85%
【2】サプリメントや強化食品から摂取する
・プロテイルモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)
・体内での葉酸の利用効率は約25%
天然葉酸と合成葉酸には、このようなにも違いが大きくあるので、妊娠する1か月前から妊娠3か月までは、赤ちゃん(胎児)の神経管閉鎖障害(しんけいかんへいさしょうがい)の予防の観点からも、葉酸サプリメントや強化食品から「プロテイルモノグルタミン酸型葉酸」を摂取することが勧められています。
なぜ、葉酸を食品(食材)からではないのか?という疑問をお持ちになるかと思います。
葉酸サプリメントや強化食品から摂取する理由をまとめました。
【1】食事から摂取できるポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)では、利用効率が食品(食材)や収穫の時期によって葉酸含有量が変動があること。
【2】個人によっては、食事からだけで葉酸を1日400μgを摂取が難しいこと。
【3】アメリカなどの報告によると、食事からの葉酸摂取に加えて1日400μgを葉酸サプリメントから葉酸摂取が勧告されていること。
【4】疫学研究によって、1日の葉酸摂取量が360μg〜500μgの範囲で葉酸サプリメントを使用した摂取方法による神経管閉鎖障害の発症リスクの低減が認められていること。
【5】疫学研究によって、葉酸摂取を増量することで大きなリスクの低減がないこと。
葉酸サプリメントや強化食品から葉酸を摂取した方が安定した利用効率を確保できます。
外国では、葉酸サプリメントを使用した葉酸の摂取において神経管閉鎖障害の発症リスクの低減が見られてます。
そのため、葉酸サプリメントが勧められている理由です。
2.妊娠前に知っておきたい葉酸の効果的な摂取方法
葉酸は、妊娠していない時でも基本的な栄養素として、健康には必要不可欠です。
でも、特に妊娠前や妊娠中は、赤ちゃん(胎児)のためにも、確実に効率良く葉酸を摂取する必要があります。
葉酸が豊富な食品、葉酸の含有量を減らさないな調理方法などを紹介していきます。
(1)葉酸を多く含んでいる食品(食材)
(2)葉酸を減らさない食べ方(調理方法)
(3)葉酸と一緒に摂取すると良い栄養素
(4)毎日効率良く葉酸を摂取するなら葉酸サプリメントが有効!
(5)葉酸の吸収率を妨げる栄養や飲み物に注意する!
(6)葉酸を摂取するタイミングに注意する!
(1)葉酸を多く含んでいる食品(食材)
葉酸は、ビタミンB群の一種で、名前の通り緑黄色野菜に多く含まれる成分です。
■葉酸を多く含んでいる野菜(100gあたりの葉酸の量)
・生の状態:320μg
・茹でた状態:260μg
・調理方法の一例:さやと豆の重さはだいたい半々。
例えば、200gの枝豆は、実際に食べるマメの部分は100g程度。
【モロヘイヤ】
・生の状態:250μg
・茹でた状態:67μg
・調理方法の一例:茹でると葉酸が失われやすいので、スープにすると良い。
【芽キャベツ】
・生の状態:240μg
・茹でた状態:220μg
・調理方法の一例:茹でた時の葉酸は、ほうれん草やブロッコリーより多い。
炒め物やスープ、サラダ、パスタなど幅広く使える。
【ブロッコリー】
・生の状態:210μg
・茹でた状態:120μg
・調理方法の一例:ほうれん草と同じくらい葉酸が多い。
サラダに加えたり小鉢で出せばお手軽。
茹でたブロッコリーは冷蔵庫で数日分の作り置きもできる。
【ほうれん草】
・生の状態:210μg
・茹でた状態:110μg
・調理方法の一例:ちょっと葉酸は減るけれど、急ぐ時はおひたしにすると良い。
■葉酸を多く含んでいる果物(100gあたりの葉酸の量)
・生の状態:84μg
・ドライの状態:260μg
・調理方法の一例:ドライマンゴーはいつでも手軽に食べやすい。
持ち歩きにも便利で、おやつ代わりにもオススメ。
【ドリアン】
・生の状態:150μg
・調理方法の一例:ドリアンは日常的に食べる人は少ないですが、苺(イチゴ)の1.5倍、アボカドの2倍の葉酸を含んでいる。
臭いが強いので苦手な人も多いですが、クリーミーで濃厚な味わい。
【ライチ】
・生の状態:100μg
・調理方法の一例:あまり日持ちしないため、冷凍のライチがオススメ。
【苺(イチゴ)】
・生の状態:90μg
・調理方法の一例:妊婦さんはもちろん、子供たちの葉酸補給にも良い。
【アボカド】
・生の状態:84μg
・調理方法の一例:「森のバター」と呼ばれ栄養豊富。醤油によく合い、巻き寿司、サラダに入れて和風ドレッシングにすれば簡単で美味しい。
■手軽に葉酸を摂取できる食べ物(100gあたりの葉酸の量)
・生の状態:120μg
・調理方法の一例:納豆1パック50gあたり60μgの葉酸を手軽に摂れるのがメリット。
キムチやパスタなど色々な食材に合わせやすい。
【ひよこ豆】
・乾燥の状態:350μg
・茹でた状態:110μg
・調理方法の一例:手軽に使える茹でた缶詰がオススメ。
ツナや細かく刻んだ野菜と混ぜればサラダになる。
【きな粉】
・挽いた状態:220μg
・調理方法の一例:お菓子作り以外にもご飯に混ぜて炊いたり、そのままヨーグルトにふりかけても美味しい。
■葉酸を多く含んでいる肉類(100gあたりの葉酸の量)
・生の状態:1300μg
・調理方法の一例:圧倒的に葉酸が多いオススメ食材。
臭いも少なく他の食材とも合うので、葉酸が豊富な野菜と炒めるのがオススメ。
【牛レバー】
・生の状態:1000μg
・調理方法の一例:葉酸が多いアスパラや小松菜と炒めると葉酸がたくさん摂取できる。
【豚レバー】
・生の状態:810μg
・調理方法の一例:他のレバーと比べると葉酸含有量が少ないが、それでも十分豊富。
野菜と炒めたり、竜田揚げにしてレモン汁やおろしポン酢と合わせるのがオススメ。
【レバーペースト】
・調理後の状態:140μg
・調理方法の一例:パンやサラダにあわせることで、手軽な葉酸レシピが完成。
しかし、レバーには、妊婦が摂り過ぎ注意な栄養素であるビタミンA(レチノール)も多く含まれています。
レバーの食べ過ぎには十分に注意しましょう。
■葉酸を多く含んでいる魚介類(100gあたりの葉酸の量)
・生の状態:380μg
・調理方法の一例:甘辛く煮詰めて食べると食べやすい。
【雲丹(ウニ)】
・生の状態:360μg
・調理方法の一例:パスタのクリームソースにするとおいしい。
【畳鰯(タタミイワシ)】
・調理後の状態:300μg
・調理方法の一例:大根おろしにかけたり、せんべい風に焼いてみたりしてもOK。
【すじこ】
・生の状態:160μg
・調理方法の一例:アボカド、のり、青じそドレッシングでサラダにするとおいしく、葉酸たっぷりでオススメ。
【イクラ】
・生の状態:100μg
・調理方法の一例:オクラと長芋に添えて彩りも良く。
【あんこうの肝】
・生の状態:88μg
・調理方法の一例:シンプルに蒸してポン酢であっさりと。
【イカナゴの佃煮】
・生の状態:85μg
・調理方法の一例:熱いご飯と一緒が一番おいしい。
(2)葉酸を減らさない食べ方(調理方法)
葉酸は、水に溶けやすく、熱にも弱いので調理方法を工夫する必要があります。
葉酸は、本来食品(食材)に含まれている25%ほどしか体内で利用されないというデータが報告されています。
でも、出産後は赤ちゃんのお世話もあって忙しく、できれば料理に時間をかけたくない時もあると思います。
葉酸を減らさないで、簡単で便利なオススメの食べ方(調理方法)を紹介していきます。
【1】汁物・スープ・煮物にする
【2】電子レンジを使う
【3】蒸し料理にする
【4】ミキサーを使う
【1】汁物・スープ・煮物にする
汁物・スープ・煮物にすると溶け出した葉酸も一緒に摂取できます。
例えば、ほうれん草やブロッコリーを茹でると、半分くらいの葉酸が溶け出します。
できれば煮汁もそのまま食べられるスープにすると良いでしょう。
【2】電子レンジを使う
電子レンジを使うことで、調理中に葉酸が失われるのを防ぎます。
例えば、かぼちゃを茹でる時は、鍋を使うよりも電子レンジを使うことで、2分ほどで熱が通ります。
かぼちゃを一口サイズにカットして電子レンジ(600w)で100gを2分ほど加熱したらできあがりです。
茹でたたかぼちゃは100g中75μgの葉酸を含んでいます。
【3】蒸し料理にする
ステンレス多層構造鍋(無水鍋)などを使って水を使わないで蒸すと、葉酸もその他の栄養素もほとんど逃さずに食べることができます。
蒸した後に、野菜を冷水につけないことがポイントです。
冷水につけると水っぽくなって、葉酸や他の栄養素が溶け出してしまうので、せっかく葉酸を効率良く摂取しようとしている工夫が台無しになってしまいます。
蒸した後は、すぐにお皿に広げて冷ますようにしましょう。
【4】ミキサーを使う
葉酸は、水で洗うときにも溶け出してしまいます。
キレイに洗った後、葉酸をまるごと摂取するにはミキサーを使うのがオススメです。
葉酸を多く含んだ緑黄色野菜のスムージーは、朝食にも間食にもピッタリです。
葉酸は思っていたよりも簡単に摂取できると思いませんか?
色々と組み合わせて自分なりの葉酸の食べ方(調理方法)を探してみると良いでしょう。
(3)葉酸と一緒に摂取すると良い栄養素
葉酸を効率的に摂取するために、一緒に摂取すると良い栄養素は、ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンCです。
特にビタミンCと一緒に摂取すると葉酸の吸収率が高くなります。
ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンCの栄養素を多く含む食品(食材)について紹介します。
【ビタミンB12】しじみ、アサリ、イクラ、海苔(のり)
【ビタミンC】赤・黄色ピーマン、キウイフルーツ
(4)毎日効率良く葉酸を摂取するなら葉酸サプリメントが有効!
葉酸は、健康を保つためにも栄養素として大切です。
特に妊娠中は、多くの葉酸を摂取する必要があります。
食品(食材)から葉酸の利用効率があまり良くないことは既にわかって頂けていると思います。
では、毎日どのようにしたら、確実で効率的に葉酸を摂取できるのでしょうか?
また、妊娠中でも妊娠していない時でも、ずっと葉酸は栄養素として必要になります。
効率良く適切な量の葉酸を摂取するためには、葉酸サプリメントを活用することがオススメです。
ここまで葉酸について読み進めてきたあなたなら、既に葉酸の必要性をわかっていただけていると思います。
しかし、葉酸を毎日の食事だけで必要量を摂取しようと思うと、とても大変です。
毎日欠かさずに摂取したい葉酸だからこそ、葉酸サプリメントから摂取した方が効率的にも、経済的にもオススメです。
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
【3】忙しい時でもすぐに葉酸が摂取できる!
【4】旅行中でも手軽に葉酸を摂取できる!
【5】食品(食材)に比べて安価で葉酸を摂取できる!
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
葉酸のサプリメントの体内での利用効率は、約85%と考えられています。
一方で、食品(食材)からの葉酸の利用効率は約25%くらいに減ることもわかっています。
食品(食材)からたくさん葉酸を摂取しようとしても、たった25%しか体内で利用されないと考えるとすごくショックになります。
サプリメントから85%の葉酸を摂取することができるので、本当に効率が良いということで厚生労働省も推奨しています。
忙しい産後のママが葉酸を摂取するにはサプリメントがピッタリです。
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
多くの葉酸サプリメントは、葉酸だけではなく妊娠中に必要なビタミン類やミネラル類を一緒に摂取することができるように作られています。
一つのサプリメントで、体に大切なビタミン類やミネラル類が含まれているのは、とても嬉しいです。
【3】忙しい時でもすぐに葉酸が摂取できる!
忙しい時や食欲がない時も、葉酸サプリメントを摂取することができれば、少しだけでも葉酸が体に入ることで、葉酸の効果を発揮してくれます。
忙しい時や体の調子が良くない時でも、手軽に摂取できる葉酸サプリメントは、妊娠中だけでなく出産後も強い味方になってくれます。
【4】旅行中でも手軽に葉酸を摂取できる!
旅行先では、外食が多くて栄養バランスの良い食事が取れないことがあると思います。
そんな時でも、葉酸サプリメントが活躍してくれます。
葉酸サプリメントには、葉酸以外にもビタミン類やミネラル類が摂取できて、邪魔にならずに持ち運べます。
また、旅行に持って行くのを忘れた場合でも、旅先(日本国内)で購入することが可能です。
【5】食品(食材)に比べて安価で葉酸を摂取できる!
出産後も葉酸を色々な食品を組み合わせて食べることは大事です。
食事だけで十分な葉酸を摂取しようとすると、たくさんの食品(食材)を購入して、調理しなければなりません。
当然、葉酸サプリメントよりもコストと時間がかかってしまいます。
食品(食材)と葉酸サプリメントを併用することによって、コストが抑えられて、かつ効率的に葉酸を摂取することができます。
(5)葉酸の吸収率を妨げる栄養や飲み物に注意する!
【2】コーヒーやお茶
【1】亜鉛のサプリメント
葉酸と一緒に亜鉛のサプリメントを摂取すると、葉酸の吸収が妨げられると考えられています。
亜鉛も妊娠時期に必要な栄養素ですが、葉酸の輸送を阻害してしまうので、亜鉛と一緒に飲むのは避けましょう。
亜鉛のサプリメントを摂取したい場合は、摂取する時間をズラして飲むようにしましょう。
【2】コーヒーやお茶
コーヒー・緑茶・紅茶には、葉酸の吸収率を妨げるカフェインやタンニンが含まれています。
葉酸サプリメントを摂取する時には、必ず水で飲みましょう。
水には、適度に胃を刺激する作用があるので、栄養を腸へと移動させて、吸収しやすくなります。
水の量も少量ではなくて、コップ1杯は飲むようにするとより効果的です。
(6)葉酸を摂取するタイミングに注意する!
葉酸サプリメントには、「1日何回飲む!」「いつ飲む!」などの摂取タイミングについては、あまりはっきりと書かれていません。
そもそもサプリメントは、医薬品ではなくて、あくまでも健康補助食品であるので、医薬品と間違われないように注意しましょう。
サプリメントは、具体的に飲む時間などを指定されていないのです。
しかし、葉酸には、効率的に体内に取り込むための「摂取タイミング」があります。
【1】効果的なのは「食間」
【2】胃が弱い方は「食後」
【3】飲み合わせが良くない医薬品を飲む場合の葉酸は4時間あける!
【4】飲むのを忘れた時まとめて飲んでも意味はない!
【1】効果的なのは「食間」
葉酸サプリメントを効果的に摂取するには、「食間」が一番良いタイミングです。
「食間」とは、食事と食事の間の時間のことです。
胃の中に何も入っていない状態の空腹の時に、葉酸の吸収率が高まることがわかっています。
朝食と昼食の間、昼食と夕食の間などに飲むようにすると良いでしょう。
食間でも特に効果的なのは「寝る前」です。
寝る前は、夕食と朝食の間になります。
寝る前は、肝臓の血流が低下して、葉酸サプリメントの有効成分が血液中に吸収されやすい状態になるといわれています。
【2】胃が弱い方は「食後」
葉酸サプリメントの効果を高めるために、胃の中に何もない「食間」に飲むのが良いのですが、胃腸が弱い方は無理して「食間」に摂取する必要はありません。
胃腸が弱い方は、空腹の時に葉酸サプリメントなどを飲むと、胃の負担が大きくなる場合があるからです。
空腹の時には、胃液の分泌が少なくなるので、葉酸サプリメントが溶けにくくなり、胃が痛くなってくる可能性があります。
胃が弱い方は、吸収率が高まるからと無理に食間に飲むのは避けて、食後に飲むのが無難です。
食べ物と一緒に吸収されるように、食後30分後までには葉酸サプリメントを飲むようにすると良いでしょう。
【3】飲み合わせが良くない医薬品を飲む場合の葉酸は4時間あける!
葉酸サプリメントと飲み合わせが良くない医薬品を飲まなければならない場合、医薬品が吸収・排泄されるまで4時間ほどかかることが多いので、葉酸サプリメントは少なくとも4時間は空けて飲むと良いでしょう。
医薬品によって、吸収・排泄される時間が違うことがあるので、医師や薬剤師に相談してから葉酸サプリメントを摂取すると良いでしょう。
【4】飲むのを忘れた時まとめて飲んでも意味はない!
「今日はサプリメントを飲むのを忘れたから、後でまとめて飲もう!」や「寝る前にまとめて飲もう!」など、一度にまとめて葉酸サプリメントを飲んだことはありませんか?
葉酸は、水溶性のビタミンなので、一度に多く摂取しても体内に蓄積されません。
葉酸は、残念なことに、体内に余った分は尿として排泄されてしまいます。
葉酸が体内でしっかりと吸収させるためには、1日のうちで数回に分けて摂取することが大切です。
でも、葉酸サプリメントの用量によっては、1日に複数回飲むと上限量に達してしまう葉酸サプリメントがあるかもしれませんので、必ず葉酸サプリメントの用量を確認することが大切です。
そして、忘れてはいけないことは、1日に葉酸サプリメントから葉酸の摂取量が900~1000μgを超えないことが重要です。
3.妊婦さんにオススメの葉酸サプリメントの選び方
葉酸サプリメントを選ぶのも妊娠中だと特に気をつかってしまうと思います。
たくさんの葉酸サプリメントが販売されています。
さらに、葉酸は大切な赤ちゃん(胎児)にも関係すると思うと、どれを選んで飲もうか迷ってしまいます。
自分が信頼できる葉酸サプリメントを見つけるためにも、葉酸サプリメントの正しい選び方のポイントを知っておくことが大切です。
葉酸サプリメントを正しく選ぶポイントは、4つあります。
(1)安全がしっかりしていること!
(2)天然や自然素材が安全とは限らないこと!
(3)葉酸の含有量が400μg摂取できること!
(4)継続してサプリメントを摂取できること!
(5)葉酸の他にも妊婦に必要な栄養が配合されているサプリメントであること!
(6)添加物が気になる方は問い合わせすること!
(7)価格が安いすぎるサプリメントは注意すること!
(8)有名人が使用しているや口コミの評判が良いからといって有効性は保証されていないこと!
(9)外国製は日本人の体格に合ったものとは限らないので注意すること!
(1)安全がしっかりしていること!
日本で販売されているサプリメントであれば、特に危険なサプリメントはありません。
しかし、個人輸入などで日本の規制を受けていないサプリメントもあるので注意が必要です。
ダイエットサプリなどを個人輸入して、手足のしびれなどの症状が現れて医療機関を受診したというニュースを時々見かけます。
日本で販売されているサプリメントで、より安全なサプリメントを選ぶならば、「GMPマーク」が付いているサプリメントを選ぶことも一つです。
GMP(Good Manufacturing Practice)とは、第三者機関がサプリメント工場での安全性など、厳しいチェックをクリアしたものに付与されるマークです。
サプリメント大国のアメリカでは、日本のGMPより厳しい基準のGMPマーク認証制度があります。
厳しい基準をクリアした海外のサプリメントでも良いのですが、「海外の摂取表示が読めない!」と「1日に摂取するべき粒数が判らない!」ということも考えられます。
さらに、アメリカのサプリメントは、日本のサプリメントより粒が大きいなどの飲み難さもあります。
他にも、(財)日本健康・栄養食品協会による規格基準認定制度のJHFAマークが付いた製品、各業界団体による独自の認定制度を表示しているものもあります。
表示されているものがすべて100%安全である保証はありませんが、サプリメントを選ぶ上で、一つの基準になるといえます。
また、「特許番号」や「受賞歴」などは、製品の有効性とは関係がないことも多いのが現状です。
製品の宣伝情報は冷静に受け取りましょう。
どんなに良いサプリメントでも、安全に摂取し続けなければ意味がありません。
日本人に合わせた日本製のサプリメントを摂取した方が、より安心して継続して飲むことができます。
(2)天然や自然素材が安全とは限らない!
天然や自然由来の製品が安全だとは限りません。
天然や自然由来の製品には、消費者が受け取る言葉のイメージが利用されている可能性があります。
厚生労働省は、「健康食品の正しい利用方法」という冊子で注意を呼びかけています。
特に葉酸は、天然よりも合成の方が体内での利用効率も良いので、厚生労働省も葉酸サプリメントからの摂取を呼びかけているほどです。
(3)葉酸の含有量が400μg摂取できること!
厚生労働省が通達しているのは、合成葉酸から1日400μgの葉酸を摂取することです。
1日400μgの葉酸は、妊婦の量ですので、通常の成人女性は1日240μgの摂取が推奨されています。
葉酸には、美肌効果もあると考えられているので、美肌のためのサプリメントにも入っていることが多いです。
妊婦用ではないサプリメントの場合は、葉酸の含有量が200μg程度であることも多いのです。
妊娠を希望する女性や妊婦さんの場合は、1日400μgを確実に摂取できる葉酸サプリメントを選ぶことが大切です。
例えば、美肌のために摂取していたサプリメントは、1日200μgの葉酸が入っているから、美肌用のサプリメントを2倍の飲めば400μg摂取できると考えてしまいがちです。
しかし、美肌用のサプリメントに入っているのは葉酸だけではなく、他のビタミン類やミネラル類も入っていることが多いです。
葉酸以外の他のビタミン類やミネラル類も2倍以上飲んでしまうことになるので、葉酸以外の栄養成分が上限量を超えてしまうことがあります。
サプリメントごとに記載されている用量と用法を守らずに摂取することは、大変危険なので、絶対に指示された量以上を摂取することは止めましょう。
(4)継続してサプリメントを摂取できること!
葉酸サプリメントは、継続して摂取できるサプリメントを選びことが大切です。
厚生労働省からの通達によると、妊娠の1ヶ月前から妊娠3ヶ月までは、葉酸を積極的な摂取が勧められています。
最低でも4ヶ月間は、葉酸サプリメントを毎日摂取することになるので、飲みやすく続けやすいサプリメントであることがとても重要になります。
価格も大事ですし、飲みやすい形状(粒の大きさ・粒数)、味や臭いなども注意して選びましょう。
自分に合った葉酸サプリメントを探す際は、妊婦さんの経験談や口コミ情報から、悪阻(つわり)の時期などは、臭いがあったり粒が大きいサプリメントは飲み込みづらくて、飲むのが億劫になってしまうことが多くあります。
葉酸サプリメントには、噛むタイプのサプリメントやお菓子タイプなどもありますが、飽きてしまいがちなので継続して摂取するのは難しいです。
(5)葉酸の他にも妊婦に必要な栄養が配合されているサプリメントであること!
妊婦に必要な栄養は、葉酸だけではありません。
その他、ビタミン類やミネラル類を含んでいる葉酸サプリメントもたくさん販売されていますが、ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンCが含まれているかを確認すると良いでしょう。
栄養素は、栄養素単体では吸収されにくく、他の栄養素と相互作用を発揮して有効に働きます。
葉酸は、ビタミンB12とビタミンCがあると活性化します。
また、ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンC以外にも、亜鉛・マグネシウム・鉄などは、妊娠していないとき以上に摂取する必要がある栄養素もあります。
特に血液の量が、通常の1.5倍になる妊婦は鉄不足になりがちです。
何種類もの様々なサプリメントを飲むことは、妊婦本人にとっても、お財布にも、とても負担がかかります。
サプリメントは1種類で済むようにして、妊婦に必要な栄養素が配合されている葉酸サプリメントを選ぶことが大切です。
(6)添加物が気になる方は問い合わせすること!
添加物でも必要なものもありますので、一概には添加物がダメといえません。
増粘剤や賦形剤などは、サプリメントを作るのに必要なもので、比較的安全といわれています。
添加物自体に栄養はありません。
葉酸サプリメントを購入する前に、販売元に問い合わせして確認しましょう。
また、既に葉酸サプリメントを購入してしまった場合は、製品に明記されている販売元に問い合わせるようにしましょう。
(7)価格が安いすぎるサプリメントは注意すること!
葉酸サプリメントが並外れて安いサプリメントは注意が必要です。
価格が安いということは、粗悪な材料で作られているも否定できません。
また、合成素材のみだとサプリメントは比較的安く作ることが可能です。
野菜など天然素材を使用している場合は、価格が高くなる傾向があります。
原料の相場もおおよそ決まっています。
葉酸以外の栄養素の配合成分やその割合などが妥当かどうかを確認すると良いでしょう。
(8)有名人が使用しているや口コミの評判が良いからといって有効性は保証されていないこと!
「有名人が使用・愛用している!」や「口コミの評価が良い」ということが、必ずしも葉酸サプリメントの有効性は保証されていません。
専門家だとしてもその人一人の推薦があっても、葉酸サプリメントが本当に良いものかどうかの保証にはなりません。
また、口コミの評価が良かったとしても、利用した方の体験なので、葉酸サプリメントを使用した時期や日数、体質など様々な条件が自分とは違うということを理解しておく必要があります。
さらに、体験談は、捏造されている場合もありますので、体験談を全て鵜呑みにしないように注意する必要があります。
(9)外国製は日本人の体格に合ったものとは限らないので注意すること!
現在は、手軽にインターネット通販で外国製の葉酸サプリメントも簡単に手に入ります。
外国製の葉酸サプリメントは、日本製の葉酸サプリメントに比べて栄養素の含有量が多いこともあります。
日本人の体格に合った葉酸サプリメントとは限りませんので、注意する必要があります。
厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準」というものを定めていて、5年毎に見直しを行っています。
「日本人の食事摂取基準」は、日本人の体重や身長をもとに栄養素の1日の必要量・推奨量、耐用上限量を算出しています。
食事摂取基は、各国で異なりますので、気になる方は参考にしてみると良いでしょう。
もちろん妊娠中の量も明記されています。
4.「【妊婦さん必見!】妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由を徹底解説!」まとめ
「【妊婦さん必見!】妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由を徹底解説!」について解説してきました。
葉酸の摂取量は、妊娠時期で違いがあります。
特に、妊娠1か月前から妊娠3か月までの葉酸は重要で、葉酸サプリメントから葉酸摂取が勧められてます。
葉酸サプリメントからの摂取は1日あたり上限量は1000μg(1mg)を超えないこと、葉酸の豊富な食品(食材)や調理方法、葉酸サプリメントの効果的な摂取方法、葉酸サプリメントをオススメする理由、葉酸サプリメントを選び方のポイントなど、非常にたくさんの葉酸についての情報を詳しく紹介してきました。
妊娠前や妊娠中のあなたに、葉酸を効率良く手軽に摂取していただくために、すぐに使える葉酸の情報ばかりです
これからの妊婦生活に役立てて頂けると幸いです。
最後におさらいとして、「【妊婦さん必見!】妊娠中の葉酸の上限摂取量は1日1000μgまでの理由を徹底解説!」に要点をまとめてみます。
(1)1日あたりの葉酸の推奨摂取量は年齢や妊娠状況で変わってくる!
(2)1日あたりの葉酸の上限摂取量は1000μgまで大丈夫!
(3)葉酸には天然葉酸と合成葉酸の2種類がある!
■18〜49歳女性における1日あたりの葉酸摂取の推奨量
成人女性 | 1日240μg | 240μg(基本的な食事からの葉酸摂取推奨量) |
妊娠を計画している女性 | 1日640μg | 240μg+400μg(サプリメント) |
妊娠初期ー妊娠3か月頃の女性 | 1日640μg | 240μg+400μg(サプリメント) |
妊娠中期・後期の女性 | 1日480μg | 240μg+240μg(妊娠中の付加量) |
出産後・授乳中の女性 | 1日340μg | 240μg+100μg(出産後の付加量) |
■2種類の葉酸の違い
【1】食品(食材)から摂取する
・プロテイルポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)
・体内での葉酸の利用効率は約85%
【2】サプリメントや強化食品から摂取する
・プロテイルモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)
・体内での葉酸の利用効率は約25%
■葉酸サプリメントや強化食品からモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)を摂取する5つの理由!
【1】食事から摂取できるポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)では、利用効率が食品(食材)や収穫の時期によって葉酸含有量が変動があること。
【2】個人によっては、食事からだけで葉酸を1日400μgを摂取が難しいこと。
【3】アメリカなどの報告によると、食事からの葉酸摂取に加えて1日400μgを葉酸サプリメントから葉酸摂取が勧告されていること。
【4】疫学研究によって、1日の葉酸摂取量が360μg〜500μgの範囲で葉酸サプリメントを使用した摂取方法による神経管閉鎖障害の発症リスクの低減が認められていること。
【5】疫学研究によって、葉酸摂取を増量することで大きなリスクの低減がないこと。
■葉酸の効果的な摂取方法
(1)葉酸を多く含んでいる食品(食材)
(2)葉酸を減らさない食べ方(調理方法)
(3)葉酸と一緒に摂取すると良い栄養素
(4)毎日効率良く葉酸を摂取するなら葉酸サプリメントが有効!
(5)葉酸の吸収率を妨げる栄養や飲み物に注意する!
(6)葉酸を摂取するタイミングに注意する!
■葉酸を減らさない食べ方(調理方法)
【1】汁物・スープ・煮物にする
【2】電子レンジを使う
【3】蒸し料理にする
【4】ミキサーを使う
■葉酸を効率的に摂取するためにサプリメントの活用が有効な5つの理由!
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
【3】忙しい時でもすぐに葉酸が摂取できる!
【4】旅行中でも手軽に葉酸を摂取できる!
【5】食品(食材)に比べて安価で葉酸を摂取できる!
■葉酸の吸収率を妨げる栄養や飲み物に注意する!
【1】亜鉛のサプリメント
【2】コーヒーやお茶
■葉酸を摂取するタイミング
【1】効果的なのは「食間」
【2】胃が弱い方は「食後」
【3】飲み合わせが良くない医薬品を飲む場合の葉酸は4時間あける!
【4】飲むのを忘れた時まとめて飲んでも意味はない!
■葉酸サプリメントを正しく選ぶ9つのポイント
(1)安全がしっかりしていること!
(2)天然や自然素材が安全とは限らないこと!
(3)葉酸の含有量が400μg摂取できること!
(4)継続してサプリメントを摂取できること!
(5)葉酸の他にも妊婦に必要な栄養が配合されているサプリメントであること!
(6)添加物が気になる方は問い合わせすること!
(7)価格が安いすぎるサプリメントは注意すること!
(8)有名人が使用しているや口コミの評判が良いからといって有効性は保証されていないこと!
(9)外国製は日本人の体格に合ったものとは限らないので注意すること!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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