このページは、「ノコギリヤシの副作用は妊娠中と授乳中の女性に危険なのか?」について、わかりやすく解説していきますので、参考にしてもらうためにお伝えしていきます。
ノコギリヤシは、前立腺や尿のトラブル、抜け毛・薄毛・ハゲ、精力増強などのサプリメントに含まれている成分になります。
ノコギリヤシは、古くから滋養強壮剤として用いられてきましたが、現在では良性の前立腺肥大症の改善や薄毛対策と予防に利用されています。
抜け毛・薄毛・ハゲになってしまう原因の中には、ノコギリヤシを摂取することで予防効果が期待できる場合もあるので、男女ともに活用していくことを前向きに考えると良いでしょう。
しかし、どんな成分や食品(食材)も過剰摂取し過ぎてしまうと悪影響を及ぼすこともあり、ノコギリヤシを摂取することによって、副作用の症状が現れてしまう恐れがあります。
特に、特定の女性にとっては、重大な副作用が現れてしまう危険性があるので、ノコギリヤシを摂取する前に、しっかり自分の体調や状態を把握しておくことが必要になります。
では、「ノコギリヤシの副作用は妊娠中と授乳中の女性に危険なのか?」について詳しく解説していきます。
1.ノコギリヤシの作用はホルモンに影響を与える!
ノコギリヤシがなぜ抜け毛・薄毛・ハゲに対して有効的であるのかは、ノコギリヤシの作用がホルモンに影響を与えることに関わっています。
ノコギリヤシは、私たちの体内に存在している5αリダクターゼという酵素と結びつくことで、男性ホルモンであるテストステロンとの結合を阻害してくれます。
5αリダクターゼとテストステロンが結合することによって、ジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンが生成されます。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、「脱毛ホルモン」とも呼ばれていて、頭皮において成長中の髪の毛であるにも関わらず、強制的に脱毛を引き起こしてしまう厄介なホルモンです。
■ジヒドロテストステロン(DHT)は女性にも存在しているホルモン
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンの一種で、女性にとって無関係と思われがちですが、実は無関係ではありません。
女性の身体の中でも男性ホルモンは分泌されていて、ホルモンバランスが乱れると、ジヒドロテストステロン(DHT)の作用が優位になってしまうことがあります。
女性ホルモンであるエストロゲンは、髪の毛の健康を保つ役割を持っているので、普段は薄毛になりにくい状態ですが、エストロゲンが減少することによって、男性ホルモンの量が多くなると女性でも抜け毛が進行してしまいます。
■女性にとってノコギリヤシの作用の流れ
(2)ジヒドロテストステロン(DHT)は抜け毛の増加を引き起こすので、ノコギリヤシで生成の抑制に役立つ。
(3)女性ホルモンの減少を補うことで、ホルモンバランスの安定に役立つ。
(4)抜け毛を効率良く抑制する。
このような流れで、ノコギリヤシは女性の抜け毛・薄毛の予防と対策に期待ができます。
2.妊娠中と授乳中の女性がノコギリヤシを摂取は危険なので禁止!
ホルモンバランスが乱れやすい時期というのは色々ありますが、特に産後や更年期は女性ホルモンの急激な減少が顕著に現れます。
更年期の場合は、閉経により女性ホルモンであるエストロゲンが必要なくなるために起こるのですのが、更年期の際にノコギリヤシを摂取すると良いでしょう。
産後の場合は、子宮で胎児を育てる必要がなくなるので、一時的にエストロゲンが急激に減少してしまうためにホルモンバランスが乱れやすくなります。
しかし、産後の女性はノコギリヤシの摂取は避けましょう。
3.ジヒドロテストステロン(DHT)は胎児と乳幼児に悪影響を与える!
ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制して、抜け毛・薄毛・ハゲを予防する薬の中に「プロペシア」と呼ばれている薬があります。
プロペシアという薬にも、ノコギリヤシと同様に5αリダクターゼに結合して抑制する成分が配合されています。
ノコギリヤシよりもプロペシアの方が効果が強い分、副作用に関しては特に注意が必要になります。
【『プロペシアの説明書』からの抜粋】
(1)本剤を妊婦に投与すると、本剤の薬理作用(DHT低下作用) により、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがある。〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
(2)本剤を分割・粉砕しないこと。本剤が粉砕・破損した場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人は取扱わないこと。本剤はコーティングされているので、割れたり砕けたりしない限り、通常の取扱いにおいて有効成分に接触することはない。〔「妊婦、産婦、 授乳婦等への投与」の項参照〕
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
(2)授乳中の婦人には投与しないこと。〔本剤がヒト乳汁中へ移 行するかは不明である。〕
『プロペシアの説明書』からもわかるように、ジヒドロテストステロン(DHT)は男子胎児に置いて重要な役割を持っているので、妊娠中や授乳中の女性は、絶対にジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する成分が含まれている薬やサプリメントを摂取しないようにしましょう。
4.妊娠予定がない女性には有効的!
妊娠中や授乳中の女性が、ノコギリヤシを摂取してしまうと、副作用の症状として、重大な危険を引き起こす可能性が2つあります。
(1)妊娠している男児に影響を与えてしまう可能性がある。
(2)母乳からジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する作用を与える可能性があるので危険性は高い。
このことから妊娠中や授乳中の女性がノコギリヤシを摂取することは、非常に危険を伴うので絶対に避けましょう。
妊娠を予定していない女性がノコギリヤシを摂取しても、副作用をあまり深刻に考える必要はありません。
女性ホルモンが低下することによって、男性ホルモンが優位になる場合は、ノコギリヤシを摂取してホルモンバランスを安定化させることで、抜け毛・薄毛のトラブルだけではなく、イライラや情緒不安定という症状も緩和することに期待ができます。
5.ノコギリヤシの目安摂取量と上限摂取量はどのくらい?
【1日の目安摂取量】320mg
【1日の上限摂取量】400mg
日本では、ノコギリヤシの摂取量は決められていません。
しかし、欧州の前立腺に対する効果を測定した臨床試験では、ノコギリヤシの1日あたりの目安摂取量320mgになります。
また、欧州では、ノコギリヤシは医薬品として使われているので、安全な摂取量が320mgと言えます。
ノコギリヤシの上限摂取量になりますが、男性型脱毛症(AGA)の男性が1日あたり400mgを摂取して、効果が得られたとする論文もあります。
このことから、ノコギリヤシの上限摂取量は1日400mgとするのが妥当といえます。
6.安全規格を取得しているサプリメントを選び方
毎日サプリメントを摂取し続けるためにも、安全性がしっかり守られているサプリメントを選ぶことが大切になります。
衛生管理や安全管理がしっかりしていない会社のサプリメントを摂取したくありませんよね。
安全のお墨付きがあるサプリメントを確認するには、3つの安全基準があります。
(1)有機JAS認証
(2)GMP基準
(3)HACCP(ハサップ)
(1)有機JAS認証
有機JASマークは、農薬や化学肥料などの化学物質を使用していないので、自然界の力で生産された食品にのみ付けられます。
有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認定機関が検査して、認定された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
(2)GMP基準
医薬品の製造には、適正・製造規範の略で「GMP(Good Manufacturing Practice)」という制度があります。
原材料の受け入れ・製造・出荷のすべての家庭において、製品が「安全」で「一定の品質」が保たれるようにするための製造工程管理基準のことになります。
(3)HACCP(ハサップ)
HACCPとは、食品の中に潜む危害要因を科学的に分析し、危害要因が除去、あるいは安全な範囲まで低減できる工程を常時管理して記録することになります。
継続的に安全確認をおこなう安全管理手法で極めて高い安全性を確保している証になります。
>>>「前立腺肥大・頻尿・残尿感に効果があるノコギリヤシのサプリメント比較ランキング」
7.「ノコギリヤシの副作用は妊娠中と授乳中の女性に危険なのか?」まとめ
「ノコギリヤシの副作用は妊娠中と授乳中の女性に危険なのか?」について解説してきました。
最後におさらいとして、「ノコギリヤシの副作用は妊娠中と授乳中の女性に危険なのか?」に要点をまとめてみます。
■女性にとってノコギリヤシの作用の流れ
(1)ホルモンバランスが崩れてしまうことで、ジヒドロテストステロン(DHT)の生成量が増加する。
(2)ジヒドロテストステロン(DHT)は抜け毛の増加を引き起こすので、ノコギリヤシで生成の抑制に役立つ。
(3)女性ホルモンの減少を補うことで、ホルモンバランスの安定に役立つ。
(4)抜け毛を効率良く抑制する。
■妊娠中と授乳中の女性がノコギリヤシを摂取は危険なので禁止!
■ジヒドロテストステロン(DHT)は胎児と乳幼児に悪影響を与える!
■妊娠予定がない女性には有効的!
■ノコギリヤシの摂取量
【1日の目安摂取量】320mg
【1日の上限摂取量】400mg
■3つの安全基準
(1)有機JAS認証
(2)GMP基準
(3)HACCP(ハサップ)
最後までお読みいただきありがとうございました!
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