このページは、「ルテインがどんな効果・効能をもたらすのか?副作用はあるのか?」について、わかりやすく解説していきますので、参考にしてもらうためにお伝えしていきます。
目や瞳の健康に関心がある人なら、「ルテイン」という名前を聞いたことがあると思います。
ルテインは、目のあらゆる症状に良いとされていて、数多くのサプリメントに配合されているルテインです。
では、「ルテインがどんな効果・効能をもたらすのか?副作用はあるのか?」について詳しく解説していきます。
1.そもそもルテインとは?
ルテインとは、ほうれん草やパセリ、ケールなどに豊富に含まれている天然色素の一つで、600種類以上もあると言われているカロテノイドの一種です。
ルテインは、「天然のサングラス」とも呼ばれていて、目に有害な光として代表的な紫外線やブルーライトなどから目を守る役目を担っています。
ルテインには、様々な健康効果が確認されていますが、特に優れた働きが、強力な抗酸化作用になります。
私たちの体は、活性酸素と呼ばれている物質によって、徐々に酸化が進みます。
体内で酸化が進むことによって、ガンや脳卒中などの様々な病気の原因となったり、肌の老化の原因となります。
抗酸化作用とは、体内の酸化を抑える働きをいいます。
つまり、ルテインの強力な抗酸化作用が、様々な病気予防やアンチエイジング効果をもたらしてくれます。
ルテインは、もともと私たちの体に備わっている成分になりますが、特に目の水晶体と黄斑部に多くの存在しています。
ルテインが不足してしまうと目が不調となり、ルテインを補充することで、目が快調になるといった単純なメカニズムが働きます。
さらに、ルテインを継続的に補充することで、白内障や黄斑変性症、飛蚊症、目の炎症などの眼病を予防・改善する効果も生まれることから、現在では多くの眼科医がルテインの摂取を推奨しています。
2.ルテインは体内で合成されない!
ルテインは、もともと私たちの体に備わっている成分ではあるが、体内になるルテインは年齢とともに徐々に減少してしまいます。
しかも、体内で新たなルテインを作り出すことができません。
つまり、ルテインを外部から摂取しなければ、体内のルテインはただ減り続けるだけということになります。
特に、ルテインは40代を境に急激に減少します。
40代といえば、ちょうど老眼が始まるタイミングになります。
老眼の症状は、急激に現れていきます。
急激という共通点に鑑みても、ルテインの減少と老眼の発症との間には、何らかの相関関係があるのかもしれません。
3.ルテインにはどんな効果・効能があるのか?
ルテインには、「どんな効果・効能が期待できるのか?」について解説していきます。
(1)眼病予防効果
(2)コントラスト感度を良くする効果
(3)炎症を抑える効果
(4)美肌効果
(5)抗酸化作用
(6)薄毛の進行予防
(1)眼病予防効果
ルテインには、目の健康全般を守る働きがあるので、摂取することで様々な眼病の予防が期待できます。
ルテインには、主に次の眼病を予防する効果が高いことで知られています。
老眼は、水晶体の弾力性が失われることで、ピントを合わせにくくなってしまう病気になります。
老眼は、加齢によって、ほぼ全てに人が抱えることになる眼病の一種です。
ルテインやアントシアニンなどを摂取することで、老眼の進行を遅らせることだできるといわれています。
乱視は、水晶体の歪みが原因で、モノの形を正確に捉えられなくなる眼病になります。
ルテインの摂取によって、水晶体を健全に維持することによって、一定の乱視予防効果があるといわれています。
飛蚊症は、老化にともなう体内の酸化が主な原因で引き起こります。
目の前に蚊が飛んでいるかのように見える症状のことをいいます。
ルテインの強力な抗酸化作用は、飛蚊症の予防に効果があります。
白内障は、老化を原因として、水晶体の内部が白濁して、視界が白く濁ってしまう症状になります。
ルテインやアントシアニン、ビタミンなどを日頃から十分に摂取することで、一定の予防効果があるといわれています。
網膜剥離は、加齢や衝撃などが原因で、眼球の奥を覆っている網膜が剥がれてしまう眼病になります。
日頃からルテインなどの目に良い成分を摂取することで、網膜が剥がれにくくなるといわれています。
眼精疲労は、目を酷使することによって目の痛み、かすみなどの症状をいいます。
眼精疲労が悪化すると肩こりやめまい、頭痛などを誘発することもあります。
ルテインとアントシアニンを同時に摂取することが、眼精疲労の自覚症状を軽減させるのに有効という実験結果が報告されています。
(2)コントラスト感度を良くする効果
ルテインには、コントラスト感度を良くする効果があります。
コントラスト感度とは、モノの色の濃淡や明るさなど識別する能力のことで、いわゆる視力をより厳密に測定する際に用いられる指標になります。
例えば、視力検査では、白い背景の上に置かれた「C」という黒い文字を少し薄くすると、背景のグレーに近い色になるので、一層文字の識別が難しくなります。
これらの濃淡の識別能力のことをコントラスト感度と呼んでいます。
一般にコントラスト感度は45歳を過ぎると弱くなっていくといわれていますが、ルテインを摂取することによって、コントラスト感度を良好な状態に保つことができるといわれています。
(3)炎症を抑える効果
ルテインには、目の炎症を抑える効果があることがわかっています。
特に、目の炎症に代表される症状「ぶどう膜炎」の抗炎症作用が高いとされています。
ぶどう膜とは、目の表面近くに存在する虹彩・毛様体・脈絡膜の総称になります。
毛細血管が密集する場所で、炎症が起こると、目が赤くなったり、痛くなったり、モノが歪んで見えたり、飛蚊症のような症状が現れたりします。
重症化すると、視力低下の原因になることもあるので、発症したら速やかに治療を受けなければなりません。
ぶどう膜炎の原因の多くは、細菌やウイルス、寄生虫などによる感染、および免疫異常などになります。
原因不明のものの40%近くを占めています。
ルテインには、炎症を起こす因子の働きを抑える効果があるので、ぶどう膜炎を始めとする目の炎症の予防・改善効果が期待されています。
(4)美肌効果
ルテインには、美肌効果があることが確認されています。
ルテインと言ったら「目」に関する効果をイメージしがちですが、実はルテインは目だけではなく私たちの皮膚の中にも存在する成分になります。
皮膚のなかい存在するルテインには、肌の酸化予防や、肌が光から受けるダメージを軽減したりする働きがあるので、結果として美肌効果へとつながるといわれています。
ルテインの美肌効果は、イタリアで興味深い臨床試験が行われました。
乾燥肌体質の女性(48〜59歳)を対象に、ルテイン3mgを含んだサプリメントを1日2錠、2ヶ月摂取させたところ、肌の水分量や脂質量が増加して、血中の活性酸素の量が減少と合わせて、肌のくすみやシミの原因にもなる過酸化脂質の量も減少しました。
ルテインが持つ美肌効果が科学的にも証明されたという報告があります。
(5)抗酸化作用
ルテインには、紫外線やブルーライト(青色の光)を吸収する働きがあります。
ルテインは、言わば「天然のサングラス」のような効果で、有害な光線から目を保護してくれています。
日光に含まれている紫外線、電灯、スマートフォン(スマホ)、パソコン(PC)、テレビなどが発する青色の光(ブルーライト)は、眼球内の活性酸素を過剰に発生させてしまう原因となります。
常に光にさらされ続けている目は、特に有害な光線の影響を受けやすい器官になりますが、水晶体にあるルテインがフィルタのようにブルーライトを吸収して、黄斑にあるルテインが網膜に発生する活性酸素を防ぐ働きをしてくれます。
(6)薄毛の進行予防
ルテインには、薄毛の進行を予防する効果があるといわれています。
薄毛の原因には、色々なものがありますが、大きな原因の一つが頭皮の酸化によって引き起こります。
ルテインの持つ強力な抗酸化作用によって、頭皮を酸化から守ることで、薄毛の進行を予防する効果が期待されています。
薄毛が気になる方は、生活習慣の見直しや適切な薄毛治療と並行して、毎日のルテインの摂取を習慣化してみると良いでしょう。
4.ルテインに副作用があるのか?
「天然ルテイン」に副作用はありませんが、「合成ルテイン」を過剰摂取すると副作用の症状が現れる可能性があります。
天然成分100%由来の天然ルテインからは、適切な量を守り摂取している限りにおいて、副作用が現れたという報告はありません。
かつて、62歳の日本人女性がルテインを毎日2年間摂取したところ、柑皮症(皮膚が黄色くなる病気)を発症したことがありました。
ただし、柑皮症の発症はルテインの過剰摂取によるものと考えられているので、適切な量を摂取していれば柑皮症を含めていかなる副作用もないといわれています。
なお、厚生労働省では、天然ルテインの適量摂取に副作用がないことを発表しています。
逆に「合成ルテイン」の一部でルテインの摂取による副作用の症状が現れたという報告がされています。
合成ルテインとは、石油を原料として作られた人工的なルテインのことをいいます。
合成ルテインを過剰に摂取することによって、胸やけや嘔吐などの副作用が発症する可能性があると報告されています。
また、煙草(タバコ)の成分と同時に摂取した合成ルテインは、発がん性を帯びるともいわれています。
5.ルテインが多く含まれている食品(食材)
ルテインが多く含まれている食品(食材)として、緑黄色野菜があげられます。
ルテインが多く含まれている食品(食材)を紹介していきます。
・ほうれん草(100gあたり5mg)
・ブロッコリー(100gあたり1mg)
・かぼちゃ(100gあたり2mg)
・パセリ(100gあたり10mg)
・ケール(100gあたり10mg)
6.ルテインの1日の目安摂取量と上限摂取量はどのくらい?
ルテインの1日の目安摂取量は、6mg〜10mg程度が良いとされています。
日本の厚生労働省からは、下限や上限といった基準値は特に定められていません。
また、大量摂取実験においても問題なかったという報告がされています。
ルテインをほうれん草やケールなどの食品(食材)から摂取する場合は、大量に食べなくてはいけないので、サプリメントからルテインを補うのが効率的になります。
過剰摂取の危険性は、報告されていませんが、サプリメントの説明書に記載されている用法と用量をしっかり見て、守ることが大切になります。
また、米国国立眼科研究所が行なったAREDS2(加齢性眼疾患研究)という大規模な臨床試験では、加齢黄斑変性の予防効果にルテインが認められています。
AREDS2(加齢性眼疾患研究)では、ルテインを1日あたり10mg(ゼアキサンチン2mg)を摂取することで、一部の被験者に加齢黄斑変性の予防効果が現れてました。
AREDS2(加齢性眼疾患研究)の成果に基づき、市販のサプリメントにおいてもルテインを10mg配合している商品が多くなったと理由にもなります。
ルテインの上限になりますが、すでに目にトラブルを感じている人や目の疾患を抱えている人は1日20mgの摂取を推奨されている点から、通常の人の上限は20mgが適宜と思われます。
【1日の目安摂取量】6mg〜10mg
【1日の上限摂取量】20mg以上
7.ルテインの効果的な摂取方法
ルテインを豊富に含んでいる食品(食材)を見てみると、食品(食材)の多くが私たちの食事で見かける身近なものに含まれています。
ただ、健康効果を狙った時に、食品(食材)だけから必要なルテインを摂取することは、不可能ではありませんが現実的ではありません。
ルテインを非常に多く含むことで知られているほうれん草であっても、1日相当な量を食べなければ、健康効果をもたらすために必要な量のルテインを摂取することはできません。
しかも、毎日継続的に摂取しなければならないとなると、かなり大変になります。
ルテインを効率的に摂取するためには、サプリメントを利用することが効果的といえます。
さらに、ビルベリーに豊富に含まれているアントシアニンという成分と一緒に摂取することで、ルテインの吸収率は飛躍的にアップすることがわかっています。
サプリメントを活用する際は、ルテインとアントシアニンを一緒に摂取すると良いでしょう。
8.安全規格を取得しているサプリメントを選び方
毎日サプリメントを摂取し続けるためにも、安全性がしっかり守られているサプリメントを選ぶことが大切になります。
衛生管理や安全管理がしっかりしていない会社のサプリメントを摂取したくありませんよね。
安全のお墨付きがあるサプリメントを確認するには、3つの安全基準があります。
(1)有機JAS認証
(2)GMP基準
(3)HACCP(ハサップ)
(1)有機JAS認証
有機JASマークは、農薬や化学肥料などの化学物質を使用していないので、自然界の力で生産された食品にのみ付けられます。
有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認定機関が検査して、認定された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
(2)GMP基準
医薬品の製造には、適正・製造規範の略で「GMP(Good Manufacturing Practice)」という制度があります。
原材料の受け入れ・製造・出荷のすべての家庭において、製品が「安全」で「一定の品質」が保たれるようにするための製造工程管理基準のことになります。
(3)HACCP(ハサップ)
HACCPとは、食品の中に潜む危害要因を科学的に分析し、危害要因が除去、あるいは安全な範囲まで低減できる工程を常時管理して記録することになります。
継続的に安全確認をおこなう安全管理手法で極めて高い安全性を確保している証になります。
9.「ルテインがどんな効果・効能をもたらすのか?副作用はあるのか?」まとめ
「ルテインがどんな効果・効能をもたらすのか?副作用はあるのか?」について解説してきました。
最後におさらいとして、「ルテインがどんな効果・効能をもたらすのか?副作用はあるのか?」に要点をまとめてみます。
(1)眼病予防効果
(2)コントラスト感度を良くする効果
(3)炎症を抑える効果
(4)美肌効果
(5)抗酸化作用
(6)薄毛の進行予防
■ルテインが多く含まれている食品(食材)
・ほうれん草(100gあたり5mg)
・ブロッコリー(100gあたり1mg)
・かぼちゃ(100gあたり2mg)
・パセリ(100gあたり10mg)
・ケール(100gあたり10mg)
■ルテインの摂取量
【1日の目安摂取量】6mg〜10mg
【1日の上限摂取量】20mg以上
■3つの安全基準
(1)有機JAS認証
(2)GMP基準
(3)HACCP(ハサップ)
最後までお読みいただきありがとうございました!
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