本記事は、「【葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?】妊婦さんが妊娠中にレバーの食べ過ぎに注意したい理由を徹底解説!」について、わかりやすく解説していきますので、参考にしてもらうためにお伝えしていきます。
葉酸は、妊娠時期に多く必要になる栄養素です。
「妊娠を希望する時」や「妊娠が判明した時」など、「すぐに葉酸を摂取しよう!」と見たり聞いたりすることが増えてきています。
普段は、ほとんど聞くことのない葉酸は一体どんな栄養素なのでしょうか?
さらに、葉酸を多く摂取しようとする時に色々調べていると、極めて含有量が多い食品(食材)が「レバー」であることに気が付きます。
妊婦さんがレバーを食べるなら、どのくらいの量を食べれば良いのでしょうか?
葉酸を摂取するためにレバーを食べようと考えている妊婦さんへ、レバーに含まれている葉酸量と、レバーを摂取しするときに注意しなければならない点などについて、知っておくことが大切になります。
では、「【葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?】妊婦さんが妊娠中にレバーの食べ過ぎに注意したい理由を徹底解説!」について詳しく解説していきます。

1.葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?
(1)レバーには葉酸はたくさん!焼き鳥1本で390μg!
(2)妊婦さんの葉酸必要量は通常の2倍以上!
(3)鶏・牛・豚のレバーに含まれている葉酸含有量の違い!
(1)レバーには葉酸はたくさん!焼き鳥1本で390μg!
焼き鳥の鶏レバーは、1本30gで、葉酸の含有量は390μgあります。
レバーには、極めて多くの葉酸が含まれています。
英語ではレバーで、日本語では肝臓です。
レバー(肝臓)は、栄養が集まる工場のような臓器です。
レバー(肝臓)には、葉酸の量も極めて多く含まれています。
レバーは、葉酸含有量が多い食品(食材)ですが、「レバー=肉」ではありません。
レバーには、葉酸含有量が多いからといって、「鶏肉にも葉酸が多く含まれているのではないか?」と思う妊婦さんもいるかもしれません。
しかし、鶏肉自体には、葉酸が多く含まれていません。
鶏胸肉100gでは、葉酸含有量5μgです。
レバーだけが葉酸含有量が突出して多いのです。
(2)妊婦さんの葉酸必要量は通常の2倍以上!
葉酸は、体の細胞分裂にかかわる栄養素で、私たちにとって必要です。
葉酸の推奨摂取量は、成人女性の場合1日200~240μgです。
2015年(平成27年度)国民健康・栄養調査では、成人女性は食事から1日230μg程度の葉酸を摂取しています。
普段の食事では、偏った食事をしていない限り、あまり葉酸不足する心配のない栄養素です。
しかし、妊婦さんの場合は、葉酸の摂取量が一気に増加します。
妊婦さんは、1日640μgの葉酸を摂取することが推奨されています。
妊娠中は、通常の2倍以上必要になるので、通常の食事をしているだけでは、確実に葉酸不足してしまいます。
葉酸が通常の2倍以上必要になる理由は、妊婦さんの体内で赤ちゃん(胎児)が一つの受精卵から人間になるまで、とても多くの細胞分裂を繰り返すので、多くの葉酸が必要になります。
妊娠初期は、もちろんのこと、妊娠が判明する前の妊娠1ヶ月前から多くの葉酸を摂取しておくことが大切になります。
妊娠1ヶ月前から妊娠初期にかけては、赤ちゃん(胎児)が生きていく上で、とても重要な部分を作っています。
妊娠1ヶ月前から妊娠初期に葉酸が足りないと、細胞分裂が正常に働かないで、先天性神経管閉鎖障害という障害が現れるリスクが高くなります。
先天性神経管閉鎖障害は、日常生活に一生介助が必要になる重い障害となる可能性もあります。
(3)鶏・牛・豚のレバーに含まれている葉酸含有量の違い!
焼き鳥に使われるレバーは、鶏レバーです。
では、焼肉でよく食べられる牛レバーや、レバニラ炒めによく使われる豚レバーでは、葉酸の含有量に違いについて知っておくこと良いでしょう。
■鶏・牛・豚のレバーの葉酸含有量(100g中に含まれている)
品名(100g) | 葉酸の含有量 |
鶏レバー | 1,300μg |
牛レバー | 1,000μg |
豚レバー | 810μg |
鶏・牛・豚のレバーを比較すると、鶏レバーが一番葉酸が多く含まれています。
鶏レバー以外の牛レバーや豚レバーでも十分に多くの葉酸が含まれています。
レバーであれば、鶏・牛・豚どれを食べても葉酸を十分に摂取することできます。
2.妊娠中にレバーの食べ過ぎには注意したい理由とは?
(1)ビタミンAの摂り過ぎには奇形の原因!
(2)レチノールとβ-カロテンは違うので注意!
(3)足りない葉酸は葉酸サプリメントで確実に!
(1)ビタミンAの摂り過ぎには奇形の原因!
レバーには、葉酸の含有量も多く、妊婦に少なくなりがちな鉄分の含有量も多い食品(食材)です。
鶏レバー30gで鉄2.7gなので、たくさん食べたほうが良いと思いがちです。
しかし、鶏レバーのネックになるのは、妊娠初期に摂取を控えたいビタミンA(レチノール)が多く含まれていることです。
妊娠時期にビタミンAを摂取し過ぎると、お腹の赤ちゃん(胎児)に奇形が生じるリスクが上がります。
成人女性のビタミンA(レチノール)必要量は650μgRAEです。
ビタミンA(レチノール)の必要量650μgRAEは、妊娠時期でも変わりません。
妊娠時期のビタミンA(レチノール)摂取量については、厚生労働省から通達も出ています。
鶏レバー30gにビタミンAは4,200μgRAE含まれています。
焼き鳥1本でもビタミンA(レチノール)必要量の6倍以上が含まれているので、レバーにいくら葉酸が多く含まれていても、妊婦さんはレバーを食べないほうが良いでしょう。
(2)レチノールとβ-カロテンは違うので注意!
ビタミンAを多く摂取してはいけないと言われると、「ニンジンやほうれん草などの緑黄色野菜もビタミンAが豊富なんでしょう?」「食べない方が良いのでしょうか?」と思ってしまう妊婦さんもいると思います。
体に入ると同じビタミンAの働きをしますが、レバーのビタミンAは「レチノール」、緑黄色野菜は「β-カロテン(カロテノイド)」です。
お腹の赤ちゃん(胎児)に影響をおよぼすのは、レチノールの方ですので、β-カロテンではありません。
むしろ、緑黄色野菜からしっかりβ-カロテンを摂取することで、ビタミンA不足にならないように予防対策ができます。
■ビタミンAであるレチノールとβ-カロテンの含有量(100g中に含まれている)
品名(100g) | レチノール含有量 | β-カロテン含有量 |
鶏レバー | 9μg | 4,200μg |
ニンジン | 1,700μg | 140μg |
自然の食品(食材)の場合は、野菜のビタミンAはほとんどがβ-カロテンで、動物性食品(食材)のビタミンAはほとんどがレチノールと考えて問題ありません。
しかし、葉酸サプリメントを摂取する場合、ビタミンAがβ-カロテンなのかレチノールなのかをしっかり確認するようにしましょう。
妊娠中に、積極的に食べない方がよい食べ物に、「うなぎ」もあります。
(3)足りない葉酸は葉酸サプリメントで確実に!
せっかく葉酸がたっぷり含まれているレバーですが、ビタミンAの含有量を考えると1口程度しか食べられません。
ビタミンA(レチノール)の含有量が多いので、レバーから葉酸を摂取するのは、妊婦さんは避けた方が良いでしょう。
レバーの他にも野菜や果物にも葉酸が多い食品もあります。
しかし、妊娠中は、1日640μgの葉酸を毎日確実に摂取するのはなかなか難しいです。
葉酸は、赤ちゃん(胎児)の先天性神経管閉鎖障害予防のために確実に摂取したい栄養素です。
普段の食事から十分に摂取できない場合には、葉酸サプリメントを活用して確実に摂取するようにしましょう。
妊娠初期は、つらい悪阻(つわり)で、しっかり食べることも難しい時期になるので、葉酸サプリメントの活用して、ストレスなく摂取することが大切です。
葉酸サプリメントに使われている葉酸は、モノグルタミン酸型で入っているので、体で吸収されやすいのが特徴です。
食品(食材)に含まれている葉酸は、モノグルタミン酸型がたくさんくっついたポリグルタミン酸型で、体内で一度一つ一つバラバラにしてからしか吸収されないので、吸収効率が悪くなります。
葉酸の体内への吸収効率の理由からも、妊娠中は葉酸サプリメントからの葉酸を摂取することがオススメです。
葉酸サプリメントの活用については、厚生労働省も推奨しています。
妊娠中は、1日に必要な葉酸640μgの内、240μgを食品で、残り全てを葉酸サプリメントから摂取すると良いでしょう。
また、葉酸の上限摂取量は、1日1,000μgになるので、十分な範囲内におさまるので問題ありません。
悪阻(つわり)で、ほとんど食事が食べられないことを考えても、葉酸サプリメントで葉酸をしっかり摂取しておくことがオススメです。
3.葉酸を効率良く摂取するなら葉酸サプリメントが効果的!
(1)葉酸サプリメントで確実に葉酸摂取する!
(2)サプリメントの葉酸と食品の葉酸は違う!
(3)葉酸サプリメントを摂取する5つのメリット!
(1)葉酸サプリメントで確実に葉酸摂取する!
葉酸は、赤ちゃん(胎児)のために確実に摂取しておきたい栄養素です。
葉酸が比較的多く含まれている野菜や果物などを積極的に摂取しても、妊娠中に1日480μgを毎日摂取するのは、なかなか難しいことです。
特に「食欲が湧かない」や「葉酸を毎日確実に摂取していく」には、葉酸サプリメントが適しています。
厚生労働省は、妊娠時に増やす必要のある葉酸240μgを、安全を考えてサプリメントで400μg摂取するように推奨しています。
つまり、妊娠初期(0~3ヶ月)には、通常推奨量の240μg+妊娠時期の推奨量400μgの合計640μg摂取することを目指しましょう。
葉酸の上限量は1日1000μgなので、葉酸サプリメントで400μg摂取したとしても上限量には達しません。
妊娠初期は、悪阻(つわり)でほとんど食べられない時も多いです。
悪阻(つわり)でほとんど食べられない時にも葉酸を葉酸サプリメントで確実に摂取するといいです。
吐き気や倦怠感などがある時に「葉酸を摂取するために食べなければ!」のプレッシャーまでかかるとかなりつらいです。
葉酸サプリメントなら調子の悪い時に、さっと飲むだけなので簡単です。
(2)サプリメントの葉酸と食品の葉酸は違う!
食品(食材)に含まれている葉酸は、「天然葉酸」と呼ばれています。
天然葉酸は「ポリグルタミン酸型」といわれる葉酸です。
ポリグルタミン酸型の葉酸は、体内で一つ一つバラバラにして「モノグルタミン酸型」に変えなければ吸収されません。
体の中で、ポリグルタミン酸型からモノグルタミン酸型に変える工程があるので、せっかく食品(食材)で摂取した葉酸もその半分の50%は体の外に出ていってしまいます。
その一方で、一般的なサプリメントに含まれている葉酸は「合成葉酸」です。
合成葉酸は、既にモノグルタミン酸型として含まれているので、85%が吸収される非常に効率の良い葉酸です。
天然葉酸のサプリメントもありますが、天然ならではのややクセのある味と、粒数多くなったり、粒が大きくなったりなどのデメリットもあります。
自分に適した葉酸サプリメントで、確実に葉酸を摂取するようにすることが大切です。
(3)葉酸サプリメントを摂取する5つのメリット!
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
【3】悪阻(つわり)の時でも飲めて葉酸が摂取できる!
【4】旅行中でも手軽に飲めて葉酸が摂取できる!
【5】食品(食品)に比べて安価で葉酸が摂取できる!
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
葉酸サプリメントは、体内での利用効率が、なんと約85%もあります。
食品(食材)よりもかなり利用効率が高く、効率的に葉酸を摂取することができます。
「なぜ葉酸サプリメントはそんなに利用効率が高いの?」と驚かれた女性もいるかもしれません。
食品(食材)と併用して葉酸サプリメントを飲むと葉酸の1日の必要量に近い量が手軽に摂取できます。
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
多くのサプリメントは、葉酸だけではなくて、妊娠中に必要なビタミン類やミネラル類を一緒に摂取することができるように作られています。
一つのサプリメントで多くのビタミン類やミネラル類が摂取できることは、とても嬉しいですね。
【3】悪阻(つわり)の時でも飲めて葉酸が摂取できる!
悪阻(つわり)の時や食欲がない時も、葉酸サプリメントを飲むことができれば、少しだけでも葉酸が体に入って、葉酸の効果を発揮してくれます。
特に悪阻(つわり)の時期は、赤ちゃん(胎児)の神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、葉酸が重要な働きをする時期です。
悪阻(つわり)の時や食欲がない時に助けてくれる葉酸サプリメントは、妊娠中の強い味方になってくれます。
【4】旅行中でも手軽に飲めて葉酸が摂取できる!
旅行先では、外食になることが多く食事の栄養バランスが上手く摂取できないことがあります。
栄養バランスが上手く摂取できない時でも葉酸サプリメントで、葉酸とビタミン類やミネラル類が摂取できるので安心です。
【5】食品(食品)に比べて安価で葉酸が摂取できる!
色々な食品(食材)を組み合わせて食べるのは、大事なことですが、食事だけで十分な葉酸を摂取しようとすると、たくさんの食品(食材)を買わなければなりません。
食事だけで葉酸を摂取するためには、たくさんの食品(食材)を買う必要があるので、葉酸サプリメントよりもコストがかかってしまいます。
経済面から考えてもサプリメントを併用することによって、コストが抑えられて、かつ効率的に葉酸を摂取することができます。

4.「【葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?】妊婦さんが妊娠中にレバーの食べ過ぎに注意したい理由を徹底解説!」まとめ
「【葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?】妊婦さんが妊娠中にレバーの食べ過ぎに注意したい理由を徹底解説!」について解説してきました。
妊婦さんは、葉酸必要量が、通常の2倍以上の1日640μgを摂取するように推奨されています。
鶏レバーでも、牛でも豚でも、レバーには葉酸が豊富に含まれていて、レバーの焼き鳥1本で妊婦さんには十分な量が摂取できます。
しかし、レバーには、ビタミンA(レチノール)も多く含まれていて、ビタミンA(レチノール)の摂取し過ぎはお腹の赤ちゃん(胎児)に奇形が生じるリスクが高くなります。
ビタミンA(レチノール)の必要摂取量は1日650μgRAEなので、レバー1口分程度です。
ビタミンA(レチノール)が多く含まれていることから、レバーで葉酸を摂取するのはオススメできません。
ビタミンAは、緑黄色野菜などのβ-カロテンから摂取するようにして、葉酸は野菜や果物から摂取すると良いでしょう。
葉酸は不足するとお腹の赤ちゃん(胎児)に先天性神経管閉鎖障害が起こるリスクが高くなります。
食品(食材)から足りない分は、葉酸サプリメントを活用して、確実に葉酸を摂取するようにしましょう。
最後におさらいとして、「【葉酸はレバーからどのくらい摂取できるのか?】妊婦さんが妊娠中にレバーの食べ過ぎに注意したい理由を徹底解説!」に要点をまとめてみます。
(1)レバーには葉酸はたくさん!焼き鳥1本で390μg!
(2)妊婦さんの葉酸必要量は通常の2倍以上!
(3)鶏・牛・豚のレバーに含まれている葉酸含有量の違い!
■妊娠中にレバーの食べ過ぎには注意したい理由
(1)ビタミンAの摂り過ぎには奇形の原因!
(2)レチノールとβ-カロテンは違うので注意!
(3)足りない葉酸は葉酸サプリメントで確実に!
■葉酸を効率良く摂取するなら葉酸サプリメントが効果的な理由
(1)葉酸サプリメントで確実に葉酸摂取する!
(2)サプリメントの葉酸と食品の葉酸は違う!
(3)葉酸サプリメントを摂取する5つのメリット!
■葉酸サプリメントを摂取する5つのメリット!
【1】体内での利用効率が食品よりも高い!
【2】必要な栄養成分も一緒に摂取できる!
【3】悪阻(つわり)の時でも飲めて葉酸が摂取できる!
【4】旅行中でも手軽に飲めて葉酸が摂取できる!
【5】食品(食品)に比べて安価で葉酸が摂取できる!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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